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カテゴリ11と13の決定的な違い ―「所有権」と「契約の性質」で見極める

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GHGプロトコルに基づき、Scope3カテゴリ11(販売した製品の使用)とカテゴリ13(下流のリース資産)の違いを整理。使用段階における排出量の考え方を丁寧に解説します。

最終更新日:2026年3月16日

この記事を読んで欲しい人

・Scope3算定を担当している実務担当者の方
・サステナビリティ/ESG推進を担う方
・リース事業・設備提供・不動産関連事業に関わる方
・Scope3を基礎から理解したい方

目次

導入

Scope3の算定において、「使用」に関係するカテゴリは、実務上特に分かりにくい分野の一つです。その中でも、カテゴリ11(販売した製品の使用)とカテゴリ13(下流のリース資産)はどちらも「使用に伴う排出」を扱うため、混同されやすい傾向があります。本コラムでは、GHGプロトコルの定義に基づき、カテゴリ11とカテゴリ13の違いを整理します。


カテゴリ11と13は、どちらも「出荷したものが、外で使われる時の排出」を扱うため混同されがちですが、その違いは「売ったのか(販売)」「貸しているのか(リース)」、そしてそれに伴う「所有権の所在」にあります。

1. 判別のカギは「所有権」と「コントロール」

GHGプロトコルでは、この2つを明確に区別しています。

  • カテゴリ11(販売した製品の使用): 製品を販売し、所有権が顧客に移転した後の排出。顧客がその製品をどう使うかは顧客の自由ですが、製品の特性上発生する排出をメーカー側が計上します。
  • カテゴリ13(下流リース資産): 自社が所有権を保持したまま、他者に貸し出している資産の稼働に伴う排出。資産の管理責任や法的な所有権が自社に残っている点が特徴です。

2. カテゴリ11:販売製品のエネルギー消費

自社が販売した製品が、顧客の手元で「仕事」をする際に発生する排出です。

対象例: 家電製品(電力)、自動車(燃料)、産業用機械、照明器具など。

算定のポイント: 使用中にエネルギーを消費しない製品(例:家具、ペンなど)は、このカテゴリの排出はゼロ、または算定対象外となります。所有権は完全に顧客(消費者)にあります。

3. カテゴリ13:リース資産の稼働

自社が所有する資産を、他者にリースしている場合の排出です。

対象例: 自社がオーナーである賃貸ビル、リース車両、レンタル重機など。

実務上の注意点: ここに含まれるのは、「自社のScope 1、2に含めていないもの」に限ります。リース先がエネルギー代を支払い、管理している場合に、このカテゴリ13が登場します。

またよくカテゴリ13で整理すべきかScope1,2で整理すべきか迷うケースがあります。その場合はリース契約×算定アプローチによって判断が可能です。

具体的にはリース契約が「財務リース」なのか 「営業リース」なのかそして自社の算定アプローチが「財務支配力基準」なのか、「経営支配力基準」なのかによって判断を行います。とはいえ判断に迷う際は是非ウェイストボックスにお声がけください!

Scope3_Guideline.pdf

表[A.2] リース契約および算界(借主の視点)

リース取り決めの種類
財務/資産リース営業リース
出資比率または財務支配力アプローチの使用貸主は所有権および財務支配力を持たないので、燃料燃焼および購入電気の使用に伴う排出量はスコープ3である(下流リース資産)。貸主は所有権または財務支配力を持つので、燃料燃焼に伴う排出はスコープ1で、購入電気の使用はスコープ2である。
営業支配力アプローチの使用貸主は、営業支配力を持たないので、燃料燃焼および購入電気の使用に伴う排出量はスコープ3である(下流リース資産)。貸主は営業支配力を持たないので、燃料燃焼および購入電気の使用に伴う排出量はスコープ3である。(下流リース資産)

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