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CFPの比較でやってよいこと・ダメなこと

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CFP比較で起きがちな誤解を避けるために、「やってよい比較」と「だめな比較」を実務目線で整理。比較が成立する条件と注意点をわかりやすく解説します。

この記事を読んで欲しい人

・CFP表示・比較表現を企画する広報/マーケティング/ブランド担当者

・自社サイト、パッケージ、提案資料で環境訴求を行う商品企画・販促担当者

・CFP算定の前提づくり・データ収集に関わっている方

・表示リスク(誤認表示・グリーンウォッシュ懸念)をチェックしている方

目次

導入

CFP(カーボンフットプリント)は排出量を一つの数値で示せるため、比較に使いたくなる指標です。しかし、前提が少しでもずれると結論が簡単に入れ替わり、誤解や炎上につながることもあります。本コラムでは、CFP比較で「やってよいこと/だめなこと」を整理し、比較が成立する条件と、表示で避けるべき落とし穴を実務の観点から解説します。

便利な数字ほど比較で事故が起こる

CFP(カーボンフットプリント)は、製品・サービスの排出量を1つの数値にまとめられるため、つい「AよりBのCFP数値が小さい=環境に良い」と言いたくなります。ところが比較は前提が少しでもずれると簡単に結論がひっくり返ります。機能のわずかな違い、使用条件や電力の条件、対象としたライフサイクル段階、使った算定ルールなどが違えば、同じCFPでも意味が変わります。

CFP比較で最も重要なのは「比較の誘惑に勝つこと」ではなく、「比較が成立する条件を満たしているかを先に確認すること」です。比較は、表示の見栄えではなく比較の土台が整っているときだけ、強い武器になります。

やってよいこと

CFPの比較で基本的にやってよいことは、同等の機能を前提にした自社内の比較や、同一製品カテゴリー内のベースライン等との比較といった、比較の枠が管理できるものです。具体的な例を以下に示します。

  • 同一組織・同一製品の経時比較
    原材料や製造プロセス、サプライヤー変更などでCFPがどう変わったかを、同じ考え方で追いかける比較です。「リニューアルで何kg-CO2e減った/何%減った」といった表現は、条件を揃えやすい分、説明もしやすく、改善の成果として示しやすい比較です。
  • 業界・地域・ラベル等で定めたベースラインとの差分
    個別の他社製品を名指しで比較するのではなく、「このカテゴリーの基準値(または平均)と比べてどうか」を示すやり方です。受け手の誤解を避けるには、ベースラインが何で、どう決められているかが重要になります。

また、比較結果の見せ方には、削減量・削減率・ベースラインとの差分に加え、判定ルールが明確な場合は等級(星やランク等)で表す方法もあります。ここで大事なのは、見せ方よりも「同一の土台で比べられているか」です。

だめなこと

まず、算定ルールや前提が異なる製品同士を比べる表示は不可と考えるべきです。特に、表示する製品と比較対象の製品で、算定ルールや削減量計算/判定ルールが揃っていない場合、比較表示は成立しません。比較は“数値があるか”ではなく、“同じルールで出した数値か”で決まります。

次に、他社製品との単純比較は原則として難しいという前提に立つ必要があります。同一カテゴリーに見えても、機能の差や外部環境の差が結果に影響するため、比較が正しいと説明しきれない場面が多いからです。どうしても他社比較を一般に開示するなら、利害関係者との協議を経た製品別算定ルールを用意し、独立した外部専門家によるレビューなど、比較主張に耐える手続きを踏む必要があります。ここを省くと、技術的にもコミュニケーション的にもリスクになります。

さらに重要な禁止事項がもう一つあります。CFP(温室効果ガス)だけを根拠に、CFP以外の環境影響まで総合的に優れているかのような表現をしてはいけません。 たとえば「総合的に環境面で優れている」といった言い方は、CFPが示していない論点(資源、生物多様性、有害化学物質等)まで含む誤解を招きます。比較をするなら、言える範囲を温室効果ガスに限定し、表現の射程を勝手に広げないことが鉄則です。

参考文献

カーボンフットプリント表示ガイド(環境省・経済産業省)CFP_hyoji_guide.pdf

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